嘘みたいだろ?アプリ開発者って1本のアプリに人生賭けてるんだぜ?(後編)

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前編はこちら↓

嘘みたいだろ?アプリ開発者って1本のアプリに人生賭けてるんだぜ?(前編)

反響がみたいなこと最後に書きましたが、話しが完結してもないのに告知するのもアレかと思ってダンマリしてたから反響はなかったですw

それよりも妻が読んでガチで心配されました。

普通は身近な人とはいえ、考えてることなんて知るよしもないのに、自分の職業柄(?)知ってしまうのはちょっと酷かもしれないと思いつつ、続きを書きます。

前編ではリリースまで書いたので、後編はリリース後から今までのお話しです。

リリースしたものの……

Twitterではたくさんの方々にリツイートして頂き、とても嬉しかったです。

今からでも遅くないんですよ!?拡散してもらえると嬉しいです。

初めはマイナーチェンジのつもりで作り始めたアプリですが、途中から路線を変えて勝負をかけたアプリとして世に出したわけですから、結果次第で本当に人生が変わるわけですね。

で、初動はというと、初日は調子良かったですが、翌日からガクッとダウンロード数も下がって……

これは厳しいぞってなりました。

どんな感じかというと、前作がリリースから1年以上経っている上に、本作の開発に必死でアップデートもできてないので、当然収益も右肩下がりだったのですが、それを補ってくれる程度。

でも、あまり悲観してなかったんですね。だって実はまだ完成してないんだもの!

実装を見送ったコンテンツ

リリースのタイミングが11月末だったのは、早くこのアプリから収益を生み出したい(12月の収益が上がりやすいタイミングを逃したくない)というのと、野球シーズンが始まってユーザーが増えるタイミングの前に反応を確認したり、機能を追加しようという魂胆があったからです。

だから、初動は想定内だったというか、本当の意味で完成してからが勝負って思ってたわけですね。

そして実装を見送ったコンテンツが、『対人戦』です。

これが加われば、絶対もっと面白くなるはず!

リリース後のスケジュール

対人戦の実装がなかったとしても、アプリってリリースしたらおしまいじゃないんですよ。

カジュアルゲームみたいなものは、手離れが良くてそんなことはないのですが、自分の場合は結構ソシャゲに近いゲームなので、当たり前に運営みたいなことをしないといけないんです。

それに、何と言ってもパラメータが多い。選手1人に対して30個以上も数値を持ってて、それが20人以上いるし、相手チームもあるし、他にも色んな要素が複雑に絡み合って、それで色んな計算をしたり、値を変更したり。

なので、対人戦の実装はしばらく出来ないのは見越してて、12月中は不具合対応やバランス調整で終わる想定してました。

で、1月か2月くらいに対人戦が実装できればなぁという感じ。

対応って一体何が大変なの?

実際に自分がどんな感じだったかというと、不具合のメールを貰ったら、実際に動かして本当に不具合が発生するのか確認して、致命的なことになってないか?とか、コードを確認してすぐ修正できるものか?みたいなこと確認して返信します。

場合によっては、こうすれば不具合回避できるよ!みたいに案内したり、原因を特定するためにヒアリングをする必要があって、出来るだけ少ないやりとりで、わかりやすく情報を引き出すために想像力をフル回転させて文章を作るわけです。

だって、「試合がフリーズする」って一言の報告とかがあるわけですよ?

当然、フリーズするように設計してるわけではないので、原因とかもさっぱりわかりません。

そもそもフリーズって現象はアプリでは珍しいので、音楽は流れているのか?とかボタンは押せるのか?とか聞いて疑ってみたり、出来るだけYesかNoで答えらえるような質問にして、原因を特定できるように相当工夫します。

そうじゃないと、膨大な量の見直しが必要になったり、最悪修正できないってことになります。

それと、アプリのビジネスモデルってBtoC(企業向けではなく一般消費者向け)で、本当に色んな人がいるのでめちゃくちゃ神経使ってます。

文言や対応の内容によっては怒る人もいるかもしれない。だいたい不具合に遭遇して困ってる人を相手にしてるので、エネルギーを使いまくります。

で、これが1日の中で早朝だったり、深夜だったり、日中だったりするのです……(いつ寝ればいいの?)

基本的にパソコンの前にいることが多い自分ですが、プライベートの外出でもPCは常に携帯してますし、先日テニスの試合があったんですけど、試合の合間でもカタカタやるレベルで常時仕事モードです。

終わらない不具合対応と上がらない収益

12月中に落ち着けばいいと思ってましたが、一向に減らないんですよね。

修正だけじゃなくて、機能を改善したりバランス調整もしてたので、そのせいでまたバグが出たりもして、年末年始も当たり前に不具合修正してましたよ。

休みってなんでしょうね?

その上、作業量に見合って収益が良くなるわけでもなく、気持ち緩めたらすぐに心折れそうな状態。

それでも頑張れるのは、間違いなく応援メッセージがあったからです。マジで。

特に不具合で迷惑かけてるのに、「応援してます」とか「頑張ってください」って言ってくれるの。天使でしょ!

「アップデートでどんどん良くなって面白くなってます。」とか一生忘れないですよ。

それと「ありがとうございます」とか言ってくる人、バカやろうだよ。こっちのセリフだよ。本当にありがとう。

そして、ついに前進

1月中旬くらいにやっと落ち着きを得ることができたので、対人戦(の一部)の実装に着手!

それと、リリース時にレビューを書いてくれたサイトがあって凄く感謝してるんですけど、UIが牧歌的って書かれて、コンチクショウって気持ちでUIも改善しました。

ちなみに、UI素材は妻が作ってくれてるんですね。元プログラマーで現在事務やってるはずなんですけどIllustratorを使えるようになったらしいです。

あとは、やっぱりダウンロード数をなんとかしなくちゃいけないので、色々調べまくってASO対策もやってみる。

ASOというのはApple Storeとかの検索順を上げるための施作ですね。でもこれってある程度ダウンロードされてないと効果が出ないので、初動のタイミングとか広告打たないと厳しいって感じ。

広告打つほど余裕もないし、手遅れだったかも……

やっぱり運命ってあるよ。私は信じる。

前編で伏線?があったと思いますが、ぜんためでお会いした(ライターの)方からご連絡を頂きました。

ファミ通誌で紹介しても良いですか?って。

目を疑いました。あのファミ通ですよ!

子供の頃から凄く好きで読んでるだけで幸せな気分になれる雑誌だったので、本当にうれしかったです。

ちょっと話しは逸れますが、アプリ開発を始めてから、自分には夢が2つあって、1つ目に雑誌に掲載されたいってのがあったんですね。

ついにその夢が叶うことになりました。

ちなみにもう一つは電車の中で自分のアプリをプレイしてる人を目撃したいってやつです。そもそも電車に滅多に乗らない上に愛知県だと関東圏ほど人が多くないので未だに叶う兆しはないです。

で、お話しを頂いてから、実際に掲載されるまで、物凄いスピードで進んでいきました。(ライターの仕事も大変……)

そして、その誌面が発売されるタイミングと、アップデート(機能追加とUI改善とASO対策)のタイミングがバッチリ重なりました。

底辺から這い上がるにはきっかけが必要だったと思うんですが、偶然が重なりすぎですよね。

ついに収益が増えました

リリースして2ヶ月くらい経過してましたが、きっかけを頂いたことによって収益がなんと数倍になりました。

でも素直に喜んでいられない。まだ対人戦の肝心な部分が実装できてないんですよ。

その上、収益は課金してくれる人が増えて伸びてるわけですね。それって、期待がそれだけ大きいってことで、プレッシャーを相当に感じるように……

気が休まらない!禿げるぞこれ。

やってしまった。マジで逃げ出したい

対人戦の実装をしなくちゃいけないわけですが、対応がなくなったわけじゃないので、細かく修正したり調整をし続けていたんですね。

その不具合の中に、どうしても原因がわからない試合のバグがあったんです。

怪しいところを少しずつ修正して、アップデートして様子見てってのを繰り返してたのですが、3月は東京に行く予定があって、出発の前日にもアップデートをしてたんです。

で、出発して静岡くらいの時にふとメールを確認したら何数も不具合報告が。しかも致命的な……

試合が止まって進めない!

頭の中真っ白になって、名古屋に引き返そうかと思ったくらい。

サーバー関連なら出先のPCでもなんとかなるけど、コードを修正しなくちゃいけない不具合で、外出用のPCにアップデートできる環境もなくお手上げ。

東京には土日含む数日間滞在予定で、ユーザーも多くなるタイミング……

できる限りの対策や対応を考えて、何とか乗り切ったけど、結果的に収益は半減し、レビューも少し荒れました。(乗り切れてない)

ちなみにどんな感じだったかというと、朝起きたら不具合報告30通以上来てるんですよ。生きた心地しない。

立て直し

名古屋帰って来たのが夜中だったけど、旅の疲れも感じる暇もなく修正とアップデート。

確定申告とかもあってね。いつ寝てたんだろうか。

しかも変な人にも絡まれたりして、良いことのタイミングも重なってたけど、悪いことも重なるもんなのかもしれない。

とにかく対応修正対応修正!

PCの電源つけると子供が「やらないで!」って腕を掴んで止めてくる。ホントごめん。これしないと生活できないんだ……

着手から約10ヶ月

このブログを書いている今現在に追いつきました。

一応こんな長文を書くだけの余裕ができるくらい対応も落ち着いて来ました。

(といっても徹夜して書いてますけど。)

そして、もうとっくに実装が終わってるはずだった対人戦がやっと少しですが形になりそうです。

多分、リリースしたらしたでまたバグが出て対応の日々に逆戻りになると思いますけどね。

でも自分にはこれしかないので、突き進みます。

まだまだ続きます。終わらせません。

まとめ

もう数年前の話しですが、会社を辞めて、一度進むべき道が見えなくなりました。

周りを探すと小さな道があることに気付いて、そこを辿ろうとしたこともありました。

でも、それじゃ行きたい場所に行けないことに気付き、暗闇をまっすぐ歩く決意をしました。

そうしていると、暗闇だと思っていた場所は実は道だったことに気付きました。

道といっても先は全く見えない。でも勇気を出して歩いていると、少しずつその先が見えるようになってきた気がします。

そして、この道は行きたい場所に繋がってる。そんな気がするのです。

正直、先のことは何も分かりません。

でも、今、はっきりしていることは、引退だけはしちゃいけない。

たった1本のこのアプリで人生が左右されるのは自分と自分の家族くらいですけど、この1本のアプリは、たくさんの方々の協力があって作られてるわけですね。もちろんそこには遊んでくれた方々も含みます。

その協力してくれる方々は自分にとって本当に大切な方々で、自分の人脈そのものです。そして、大げさかもしれませんけど、このアプリって自分の人生そのものなんじゃないかなって思うのです。

だからこそ、たくさんの方に面白いと一言でも言って頂けるのは本当に嬉しいですし、やりがいとか自分の存在意義を感じられるんだと思います。

ここで改めて感謝したいです。そしてその期待に応えていきたいです。

うん、最後いい感じにタイトルに絡めることができたので、そろそろこの辺でこの記事を〆たいと思います。

本当に長々と書いてしまいましたが、お付き合い頂きありがとうございます。

ーー追記ーー

なんとこの話しには続きがありました。

嘘みたいだろ?アプリ開発者って1本のアプリに人生賭けてるんだぜ?(完結編)

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