昨日の新聞の記事にありましたが、今春の新入社員に仕事とプライベートのどちらを優先するのかアンケートをとったところ、プライベート派(50.3%)が仕事派(45.1%)を初めて上回ったそうです。
これ自体ゆとりだからどうとかいうつもりはなく、そういう時代なんだなというように感じました。
また、会社に属していた時、経営者と社員では温度感が違っていたことを思い出しましたが、これからの会社経営で社員に求められてくるものが変わってくるんだということを表す良いデータかなとも思います。
経営者の価値観
東京で勤めてた時の会社の社長は70代で、お金が大好きでした。
それは育った環境が、お金がなくて我慢しなくてはならないことが当たり前で、お金があれば幸せになれると本気で信じているからでした。
気分で社員一人一人に1万円を配りだしたりと、とにかくお金を渡せば満足してもらえると思っていました。
経営が苦しい会社が多い中で、社長のご機嫌とりさえすればポケットマネーが手に入る良い会社(?)ではあったのですが、そんな社長も頭を悩ませていることがありました。
それは、社員が辞めていってしまうということでした。
社長からしてみれば、これだけお金を出してて、採用の時も想いを同じくしてるのに何故なんだ!といった感じらしいです。
これを聞いた時、自分も辞めようと思ったことは言うまでもありません。
社員が不満に思っていることを全く理解できておらず、原因がわからなければ問題は永遠に解決されることがないからです。
社員が求めていたこと
社員が辞めていく本当の理由は、プライベートの時間がなさすぎるからでした。
とにかく激務でしたので、土日も家族と過ごせない・子供が産まれても毎日残業せざるを得ない環境を重く捉えて転職する人がたくさんいました。
もちろんキャリアアップなどが理由の人も中にはいますが、私の知る限りでは激務を理由に挙げる人が本当に多かったです。
経営者と社員の温度感
今の社員(若手から中堅)が育った環境は、ある程度のものは与えられてきた世代です。
お金があれば、それで幸せだと思っていません。
そこが経営者と社員との間で大きく違っていました。
私もフリーの身ですので、毎月社員に給料を支払っていくことがどれだけ大変なことか理解はできています。
しかし、多くの社員はそんなことは知りません。
給料は貰えて当たり前、プライベートの時間もしっかり確保したいと思うのが今の社員の価値観です。
この話は、社員は労働力を提供する見返りを求めますが、経営者がそれを理解していないと関係が崩れてしまうということの良い例ではないかと思います。
まとめ
人を雇う側の人間は少ないと思いますが、社員の価値観を知らないことには人材の流出は抑えられません。
逆に経営者が社員の価値観を理解していない場合は、ずっと労働環境が改善されないままになります。
この仕事が終わったら落ち着くはずと思ってもなかなかそうならないという会社に勤めてる方は、経営者の考え方を確認してみてはいかがでしょうか?
会社を変えるにはトップを変えるしか方法はないので、それが叶わない場合は転職を視野に入れた方が良いでしょう。
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